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 花を味わう旅~バラエティーに富んだ驚きの旅を味わ 【文/Discover Taipei】
花博の開催で新たになった台北市の全貌にこれまでの都市のイメージが覆されることでしょう。91.8ヘクタールある花博の会場では、数千種類の各国の花々がそのあでやかさを競っているだけでなく、さまざまなニーズに応える形で文化や文化財、展覧会や公演、今はやりのグリーンエネルギー、エコテクなどさまざまな要素も取り入れられています。それでは花博運営本部オススメの花博必見のスポットを取り入れた4つのコースを紹介することにします。名実ともに「花博通」になれるよう、どんな見どころがあるのか一緒に見ていきましょう。


Aコース:花を味わう旅~バラエティーに富んだ驚きの旅を味わ
花博のどのエリアに足を踏み入れても目の前に広がるのは色とりどりの花々が咲き乱れている姿です。花博会場の全植栽面積は70.91ヘクタールにおよび、1600種類、3300あまりの品種の花が計2500万株ほど植えられています。注目すべきは季節と各会期に合わせて、平均10日から20日おきに花の入れ替えが行われるという点です。そのため、毎週訪れても異なるテーマの花や四季折々の彩りが楽しめ、違った花の雰囲気を味わうことができます。


円山公園エリアの「セレブ館」はテレサ・テンが生前こよなく愛したバラの花で彩られています。新生公園エリアの「未来館」は「大自然の未来」がテーマになっています。現代のハイテクを駆使したインテリジェント建築内の大型温室で、300種類近くの多肉植物、マルヤマシュウカイドウをはじめとする200種類以上の珍種など台湾を代表する独特の植物が展示されています。同じく新生公園エリアにある「養生館」はひと味違います。台湾独特のスタイルの盆栽や樹齢100年の盆栽があり、これらの珍しい草花や樹齢100年の盆栽が花を味わう旅で新鮮さと驚きを感じさせてくれます。


花々が美しさを競う「花博ドーム: 美の競艶館」は「フラワーアートコンペ」をテーマに世界各国からフラワーアーティストを招き、そのアイデアと腕を競ってもらうほか、さまざまなテーマの特別展も催されます。来年2月に開催される「2011臺北國際蘭展」(台湾国際ラン展)では千種類近くのランを展示し、「ラン王国」台湾の実力を発揮します。それぞれ特徴のあるパビリオンに足を運んで、さまざまな花々に触れ、独特な美しさを持つフラワーアートを鑑賞すれば、至る所でそのきらびやかな美しさに驚かされることでしょう。


Bコース:グリーン建築の旅~エコとトレンドを兼ね備えたグリーンな舞台
花博では千種類を越える花々を通して、台湾の農業技術の高さと自然の美しさを知ってもらうだけでなく、自然との共存のバランスの大切さを伝えるという重要な使命も担っています。14のパビリオンのうち6つが新たに建設されたもので、それぞれテーマもスタイルも異なりますが、どれもが省エネとCO2削減を重視したグリーン建築になっています。


これまでのグリーン建築が緑化や省エネに力を入れていたのに対し、花博のグリーン建築はさらに建築のデザインに斬新な要素も取り入れています。グリーン建築の旅ではまず円山公園エリアの「トレンド館(遠東エコアーク)」に足を運んでみましょう。同パビリオンは世界で初めてペットクリスタル(ペットボトルの再生タイル)を建材に使ったグリーン建築です。基礎構造に竹を用いることで鉄筋コンクリートの使用を抑え、自然光が館内全体に広がるようになっていて、エコとトレンドを兼ね備えた建築のモデルケースとなり得ます。つづいては恒久的な省エネがデザインコンセプトになっている美術館公園エリアの「花博ホール:チョウ館」です。チョウのサナギのような外観に加え、館内は自然光で明るく風通しもよくなるようにデザインされています。花博の会期中、大型公演や式典が行われるもっとも美しいパビリオンです。


さらに新生公園エリアに進むと、ダイヤモンド級エコ建築認証候補証書を取得した「ドリーム館」「未来館」「天使生活館」の3パビリオンを一度に見学することができます。人類、自然環境、そして植物は密接な依存関係にあるため、同エリア内の老樹林にはそのまま手をつけていません。また、屋根には巨大なソーラーパネルが設置されているほか、壁面緑化を活用してダイヤモンド級エコ建築自体が呼吸できるようになっています。館内では最先端のマルチメディア技術を駆使して森と海に触れてもらうことで、自然のすばらしさを実際に体感できるようになっています。


Cコース:文化芸術の旅~童心に返れるタイムトンネル
花博会場の4つのエリアには文化と芸術の息吹が漂っています。各エリアではさまざまなタイプの文化・芸術プログラムが展開され、花博の会期中は毎日平均40回(出典:花博がおくる花博必見の超オススメコース)の公演が行われます。国内外の有名な公演団体を招き、伝統芸能、現代芸能など多彩な公演が繰り広げられます。大型の公演や展覧会の会場のほとんどが美術公園エリアの「花博ホール:チョウ館」か大佳河浜公園エリアの「花博アリーナ」になっています。花博開催中はさまざまなニーズに応えて、一般向けのバラエティーに富んだ芸術文化イベントや公演、展覧会が計6000回催されます。


毎日の午後3時からは大佳河浜公園エリアのカーニバル通りの東側でディズニーランドのようなパレードがにぎやかに行われます。毛虫やテントウムシのフロート車、竹馬に乗ったキャラクター、花博マスコットの花精靈が歓迎のパレードに加わり、子どもから大人までがアイデアたっぷりの童話の世界を楽しめます。最後に新生公園エリアの「ドリーム館」の「ジミー劇場」に足を運んでみましょう。絵本作家ジミーの『躲進世界的角落』が原作になっている人形劇の映像が観賞できます。心暖まるかわいらしい内容に動きのあるリアルな装置が加わり、これまでにない映像を体験できます。ジミーの世界に浸って心を落ち着かせ、夢の実現に向けての第一歩を踏み出しましょう。


Dコース:夜の花博の旅~心身ともに癒される河川敷の絢爛な美しさ
春はモモ、夏はハス、秋はキク、冬はウメと季節によって異なる花が咲きますが、同様に一日の時間帯によってその花の姿も異なります。午前中には早朝に降りた露に花が染まりさわやかさを醸しだし、午後には太陽の暑い日差しに照らされて元気よく咲き乱れ、夜には昼間の騒がしさも落ち着き、静かに風になびかれながら、その香りを漂わせます。花博は毎日午後10時までで、慌ただしい都会人にくつろぎの空間を提供しています。


夜の花博の旅は夕暮れ時に出発するのが最適です。「藍色公路(ブルーライン)」の水上バスで基隆河(河川)の美堤埠頭(MRT文湖線劍南路駅で花博バス5番系統に乗り、終点の美堤公園で下車)、または錫口埠頭(台鐵松山駅近く)から大佳埠頭まで行けば、近くの大佳河浜公園エリアに行けます。夕暮れ時にそよ風に吹かれ、川のせせらぎを聞きながら水上バスに揺られていると心が晴れ晴れします。夜の帳が下りるとすぐに大直橋には心を奪われるようなライトアップが施され、円山、大佳地区、そして美堤埠頭が花博をイメージした夜光アートで彩られ、花をモチーフにしたバラエティーに富んだオブジェと動きのある光が交錯し、それが川の水面に映えます。さらに堤防の壁には蛍光塗料で絵が描かれ、その上に貼り付けられたオブジェと実物を投射するという手法で夜のギャラリーを演出します。光と色が織りなす光景には目をうばわれてしまいます。


水上バスを降りて大佳河浜公園エリアに足を踏み入れると48ヘクタールの花博最大のエリアが広がり、草花の香りが楽しめます。ヨーロッパ庭園、希望の噴水のウォーターステージ、花博アリーナでは多彩なライトショーが繰り広げられます。花と自然に囲まれて、せせらぎに耳を傾け花の香を感じながら、観光客は一日の疲れを癒すことができるのです。もし物足りないなら、大佳埠頭から基隆河に沿って散歩してみて下さい。30分に一度、36メートルの高さがあるウォータースクリーンに映像が映し出されます。30メートルの高さの大直橋の頂上からウォータースクリーンを見れば、台北市というこの花で満ちあふれた都市の夜もまたその美しさで染まるのです。


煩わしい現実から離れて、フラワーアート、花の香、花のグルメ、ブルーラインなどを通して花博の美しさに触れれば、自然との共存のバランスのすばらしさにきっと気付くことでしょう。


【Discover Taipei2010年11月號】 

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